『狼煙』
今年の夏も遭難・救助のニュースが度々耳に入って来た。
携帯電話のGPSだ、バッテリーだ、ナビゲーションだ、Twitterだと百花繚乱だ。
まあ現代もちろんそれも大事、それも必要でしょう。
ひと昔前の、昔のニュースで山で遭難して不幸にも亡くなると、
新聞やテレビのニュースで記事の最後にこの登山者は登山ナイフすら持って居なかった。登山者として装備を確実にしなければ、と良く結ばれていたものだ。
北海道の片隅で育った身では、野外は今でも四季を通して危ないのである。
ちょっと車で出ると携帯電話の通信圏外がかなりある。
圏外の携帯電話は遺書を書くくらいしか使えない。
北海道人は本州(北海道では言う)から来た人には大抵大見栄を切る。いや脅す。
この辺は、前に熊が出て死んだ人がいるとか、鹿なんてそこら中にいるとか、
キツネなんか家で飼っていると同じだわ。とか、ま、これは無いけど、
つい口から出てしまう。
ちなみに、私はかなり若いころ単独で数えきれないほど、川釣りで山中に入ったが熊に出くわした事は、自慢するが一度もない。
さて、この年になり自分一人で山に入って迷ったら何もせずに即身成仏になるのも
一つの方法だが、これから我が国を背負って立つ若い世代や家庭持ちの男に言いたい。
遭難したら、狼煙を上げよう! 国立公園でも何でも非難されようが死ぬよりましだ。
緊急避難である。パーティーを組んでいたら人命救助にもなる。
大体火をつけようと思った火はなかなかつかない。
取りあえず、目印になる煙が出ればいいのである。
頑張って昔のインディアンの様に狼煙をあげよう。狼煙である。
そのためには、最低ポケットナイフとライター位は煙草を吸わなくても野外へ出かける時は持って出よう。警察官に職務質問されても堂々と答えましょう。
おどおどしてはいけません。
携帯電話が利用出来ればまず連絡。
バッテリーを節約するために、定時連絡を心がける。
そして、消防・警察・民間団体・ボランティア・ヘリコプター等迷惑を最小限にするには、救助隊の気配があったら、躊躇なく昔ながらと言うか太古から脈々と繋がる通信手段の狼煙を挙げれば助かる命も多いと思う。
諸兄はいかがお思いになるか?